3学期を前に

あけましておめでとうございます。

明日の3学期始業を前に、職員で勉強会をしました。
非認知能力を育むための協同的活動、ルールのある集団遊び、劇作りなど実践に取り組んできていますが、最近、この非認知能力をさらに丁寧に捉える考え方がでてきているようです。

「実行機能」

目標を保持する力。
目標に向かうために頭を切り替える力。

先日の「年長組劇作り実践記録」の中の姿では「劇をみんなで協力して完成させようとする主体的な姿勢」。よりよくするために、新しいやり方を取り入れていく姿、などが上げられるかもしれません。

感情の実行機能。思考の実行機能。
抑制、更新、シフト

言語性・視空間性のワーキングメモリ。
目と耳から情報が入った方が理解しやすいことはわかっていましたが、ごっこランドを見ている方の「子ども達の集中」も音声と視覚の情報が交わる中央実行系の働きで説明ができないかなと、本日の勉強会で感じました。私の仮説「ごっこランドを体験すると中央実行系を活性化させる」。エビデンスはありません。

昔、脳科学に興味をもって本を読みまくりましたがその時の知識が最近の発達心理学を理解するのに少し役に立ちそうです。

今年も、良い保育を目指していきます。

今年もよろしくお願いします。

「動物の行進」 ストレッチ体操

数年前に幼稚園で制作したストレッチ体操「動物の行進」の動画に
動物たちのイラストを追加して活動しやすくしました。
少し音も修正し、再アップしました。
この体操は2歳児の未就園児サークルでもよく行いますが、楽しんでしてくれます。

イラストはAdobe FrescoというiPadのアプリを使って描きました。
水彩や油絵の再現がすごくて、もし、子どもに使わせられる環境ができたとしても、使わせて良いものかどうかためらってしまいます。今、時々保育室で使っているお絵描きアプリでは、そんなこと思わなかったのですが。
作品や絵画表現そのものよりも、水彩の滲み具合が、あまりにも本物に似ているので頭が追いつかなくなります。技術の進歩を消化するのに少し時間がかかりそうです。
これは目的の問題で「表現の痕跡」を感じることや「自由な表現」がねらいの活動では適切な教具となり、「感じる・気づく」など「知識・技能の基礎」を養うには実際の体験がふさわしいとなるのではと考えます。Adobe Frescoは描画アプリですから罪はありません。実際に「 Fresco」を子どもに使わせることは予算の問題で当分できませんが、
大人が使うものならば、以前なら何日もかかっていた作業が半日で終わらせることができます。

3D空間はAppleのMotion
画像編集はPhotoshop
動画編集はFinal Cut Pro
音楽制作はLogic

体操そのものは、いろいろなストレッチ運動の書籍やDVDを見て、お遊戯室で先生たちと実際にやりながら、子どもたちにできるものを絞り込んで行きました。

物語で遊ぶ「かえるくんとさくら組の神隠し」実践記録3

実践記録2の続き

実践記録1はこちら

年長組は「千と千尋の神隠し」を元にしたストーリーで遊びました。子どもたちは事前に内容を知りません。活動は今まで保育や遊びの中で行ってきたもので構成しています。
以下、解説を交えてレポートします。

千と千尋の神隠し
クロカゲリン に気がつかれないように!

ロープの術は運動遊び。
気がつかれないようにカオナシ までたどり着くのは缶蹴りの缶を蹴るのと一緒!
子どもたちの大好きな忍者ごっこのような遊びです。
河の主が心付けにおいて行ったニガダンゴをカオナシ に食べさせて、飲み込まれた千尋を助ける任務です。

千と千尋の神隠し
千尋、救出!

千尋がカオナシ からでてきました。
「カオナシ を助けるにはバルーンエネルギーが必要」と千尋。
「みんな得意だね、頼んだよ」と先生。
「バルーンエネルギーが上手くいくように。千尋と先生とぼくは、クロカゲリンがこっちこないよう見張りに行きましよう」とかえるくん。

そして、「さ」組だけになりました。

千と千尋の神隠し
「せーの!」

バルーンを上に飛ばすには、タイミングを合わせる必要があります。声をかける先生はいません。子どもたちだけで、友達の様子を見て、息を合わせて掛け声をかけます。中に入ったら楽しいという気持ちを抑えて、「みんなといる自分」ということを感じる年長組の育ちが必要な場面です。

千と千尋の神隠し
バルーエネルギーの爆風

バルーンは大成功!
何もかも飛んでいきました。そして静かになったカオナシが近づいてきました。
「遠くの静かな場所に連れて行っておやり。3本目の木が過ぎたところの駅で降りるんだよ」と銭婆。
みんなで電車に乗りました。

千と千尋の神隠し
電車のシーン

窓の外に流れていく木を数えます。
子どもたちはあまり活動しませんが、物語をしめくくる重要なシーンと思っています。
電車から降りて、かえるくん・カオナシ と静かにさよならする「さ組」。
そして片足ケンケンをしてお家の人たちのところに向かいます。

千と千尋の神隠し
ケンケンでおうちの人のところまで

「お家の人のところで『ただいま』と言う。『おかえり』という声が返ってきたら、術が解けてお前たちも元に戻っていいるだろう」と銭婆。
この『おかえり』は事前にお願いしていませんでしたがみごとな保護者たちでした。

千と千尋の神隠し
「みんなありがとう、いくね」

お父さん、お母さんに呼ばれて自分の場所に戻る千尋。
活動だけを考えるといらない場面ですが、「心の空間」を作るならばこういうことを大切にしなければならないと思っています。あんまりこだわりすぎると人に迷惑かけてしまうのでほどほどにしないといけませんが。これは保育も一緒で、どこまでディテールを丁寧にできるかが大切と思っています。

千と千尋の神隠し
振り返る千尋

最後のこだわり。視線をどこに持っていけば、いままでの出来事を振り返っているように見えるのか、千尋役に何回かやってもらって作りました。

物語で遊ぶ「かえるくんとさくら組の神隠し」実践記録2

実践記録1からの続き

「ごっこランド!2019」年長組ごっこ遊び

年長組は「千と千尋の神隠し」を元にしたストーリーで遊びました。子どもたちは事前に内容を知りません。活動は今まで保育や遊びの中で行ってきたもので構成しています。
以下、解説を交えてレポートします。

千と千尋の神隠し
大浴場作り

「そこの箱を崩して、ここに風呂を作りな」湯婆婆の命令で働く「さ」組。
牛乳パックで家を作る子どもたちですから、段ボールをお風呂に見立てることは簡単です。

千と千尋の神隠し
大広間を汚すススワタリ

お風呂が出来上がった頃、ススワタリが大広間を汚してしまいました。遊んでいるように見えますが、宴会場の脱臭という仕事をしています(裏設定)。

千と千尋の神隠し
雑巾掛け

並んで雑巾掛け。遊びなのか、劇なのか、どういうつもりか分かりませんが、まじめに働く「さ」組です。結構な運動になります。

千と千尋の神隠し
ご注文は何にしましょう?

神様たちをお迎えしての宴会のシーン。小道具なしで注文を聞いて、注文された食べ物を持っていきます。小道具を極力使わないのは場面転換をスムーズにするためです。この「さくら組の神隠し」は13年前に一度行いました。その時、小道具なしでの宴会シーンがうまく行くのか、心配しながら行ったのを覚えています。実際には上手くいきました。そして今では、子どもたちがこのようなシーンを難なくこなすことができることを私たちは知っています。

千と千尋の神隠し
「おかえりください!」

腐れ神登場。委員3名、中に入ってじわじわ歩いてきます。
先生が「なんだこの臭い!」と鼻をつまみます。すると子どもたちも鼻をつまみました。「おかえりください、おかえりください」とやってくれました。

この時の子どもも「わかってるじゃん!」と頼もしさを感じます。この子どもたちの力は「場を読む力」「勘の良さ」とでも言えば良いでしょうか。これは学習の転移や知識の再利用、再構成・再構築につながらないかなと、私は(勝手に)考えているところです。

千と千尋の神隠し
大浴場に入ったおくされ様

「このお方は腐れ神ではないぞ。一列にお並び!」

千と千尋の神隠し
「心をひとつにして引けー!」

ロープを持って綱引き。「そーれ、そーれ、抜けました!」

千と千尋の神隠し
浮かび上がる河の主

「やった!」「よくやった!さ組」
河の主が浮かび上がって、退場していくタイミングは音楽に合うように何回か練習してもらいました。

千と千尋の神隠し
神様たちからも祝福!
千と千尋の神隠し
「飲み込まれるな!」

喜びも束の間。凶暴なカオナシ 登場。
カオナシが怖すぎるといけないので、この活動が始まる前の幕間、カオナシの衣装を見せて「これは先生たちが中に入って動かすからね」と特に年少組と年中組に伝えてから始めました。

物語で遊ぶ「かえるくんとさくら組の神隠し」実践記録3につづく