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「あなたにもできる!ってわかってる」

神谷悦子


 以前ある所で、こんな話を聞いたんです。障害者の入所されている施設のことです。ある日そこに、ボードを打って会話をするという物が取り入れられたそうです。それを通して、職員と入所者が会話をすると、入所されている方が「私は本当はこんなこともできるし、あなた達の話している事も全部理解していたんです。」と言われたそうです。どういう意味かというと、介護にあたっていた人達は、この人にはこの援助と思ってされていたわけですが、その方はその援助の中で自分のできることをしないでいたという事なんだそうです。「これはできないって思われているから、できないふりをしていた。」と言われたそうなんです。この話をしたのは、別に介護にあたっている方々を否定する意味でしたわけではないのです。この話を聞いたときに、何か大きく頷ける所があったからです。そうだよね…。と思いました。色んなことを振り返ってみても、自分の事を認めてくれたり、自分の力を信じてくれる事って自分にとって大きな力になるなと思うからです。この話を聞いたときに、自分が保育する時にも気をつけていかないといけないなと思いました。子ども達と生活する時に、「できる」と思っているのと「できない」と思っているのとでは、大違いだなと。色んな面において。子どもはとても敏感だと言いますが、そういう事に関しても、例え言葉にしていなくても感じていると思います。子ども達も要求されている以上の力を出す気持にはなれないでしょうね。その子の持っている力をどんどん引き出していってあげるか、目の前にいる子どもをそのまま見て決めつけるかって事なんじゃないかなって思ってしまいます。だから毎日子ども達と生活していく中で、「あなたはこんなこともできる、こんな風にもなれる!」っていう気持を持って接していきたいなと思うのです。どんどん力を出してくる、どんどん自信をつけていく子ども達の姿を見るのは嬉しいものです。子ども達がいかに自分を肯定できるか。それが色んな事をやっていく上で大切なことじゃないかなと思います。子ども達が自分にも「できるんだ!」と感じられるように、それまで私が工夫していかなければと思います。子ども達に対する気持が、子ども達にとってプレッシャーや余計な負担にならないようにしたい。子ども達が心地よく感じられるものでありたいと思います。