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歩いてゆこう…卒園式

宇梶達也


 年度が変わってしまうと、なかなかお伝えできないと思うので、卒園式のことについて。今年は、人数などの都合で、お遊戯室の真ん中に「花道」をつくることが出来ました。「大勢の方から見守られ、自分一人で歩いていく…、誇らしげに」。毎年、卒園式は「歩く」を意識していますが、今年は、例年より少し長い距離を歩いてもらいます。そのとき感じた緊張と誇らしさをこころの片隅に小さくても刻むことが出来たらなと思います。
 一日入園を終えて、そして、修了・卒業に向かうこの時期、船が港につく直前みたいだなと思うのです。港で降りて、それぞれの生活の場所に散っていく人たち、また、乗り継いで船に乗っていく人たち、そして、それぞれの場所から集まって、新しく船に乗っていく人たち。それぞれに色んな思いを胸に抱きながら。
 今年、入園するために見学に来られた方、手続きに来られた方から、何度となく「ここは、いいと聞いたから」と、言葉をいただきました。実際にひとり一人の子どもたちの思いにどれだけ添えているのか自惚れる気持ちはありませんが、保護者の方々がそう伝えてくださったこと、とても嬉しく思います。と、同時に、大きな責任も感じます。誤解される言葉かもしれませんが、これからも子どもの方を向いて、幼児教育を考えていきたいと思います。「大勢の方から見守られ、助けられ、歩いていく…、誇らしげに」、それは、そのままこの幼稚園と思えてきます。それをそのまま、子どもたちに返していけば…。実感を伴った教育は、強いぞと、改めて思います。