
宇梶二美
ちょっと前に、一人の男の子が棚の上にしまってある太鼓を指さして「あれは何?」と言うので、「太鼓だよ。やりたい?」と聞くと、「うん」ということで、下ろしてあげた。その子が太鼓をたたいていると次々に子どもがやってきた。「ぼくもやりたい」「私もやりたい」と大騒ぎ。それなら、とある楽器を全部持ち出して、最近聞いている音楽を流してあげた。マラカス、シェイカー、ギロ、コンガ、ボンゴ、みんなそれぞれに楽器を手にしてリズムに合わせて踊りながら、歌いながらの演奏会が始まった。それはそれはすごい盛り上がりようだった。ご近所や、お迎えのお母さん方の耳には、騒音だったかもしれないが、本人達にとっては、心地よい時間だったのだろう。その日以来、毎日誰かが持ち出しては自然に仲間が増え音楽を楽しんでいる姿がみられる。音楽の基本はこれだな!と感じる。なんといっても楽しいものでなければ意味がない。意味あるために音楽があるのかというと又それは違うと思うけれど、やっぱり人間生活の中にある音楽の意味がここにあると思う。楽しい気持ちになったり、リラックスしたり、心地よいものとして音楽が生まれたのだろうなと思う。まあそんなことを考えている中で、先日は新しい太鼓の使い方をしている姿があった。それはお相撲ごっこをしながら、それに合わせて太鼓をたたくというものだった。ぐっと雰囲気も出て盛り上がった。相撲の世界に太鼓の音があっただろうか?とあまり観たことのない私は考えながら、でも相撲にピタッとはまる音で全く違和感がなく、「太鼓、頼んだよー!はっけよーい、トトーン、のこったー!トントントントン…」と始めた。とっても楽しい一時だった。さくら組も、もも組も、ひよこ組もいた。いろんな組み合わせで対戦できた。何となく太鼓のお陰かな、と感じた。いつも自分たちで出してこられる場所に置くようにしないとなと改めて感じた。