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遊びと「心技体」〜「風の顔スピリッツ」
                               
宇梶達也
                                                  



 子ども達の生活の中に当たり前のようにある遊び。でも「なぜ遊ぶか?」。このことを明確に知っている人は、意外に少ないように思います。 ある心理学者は、「なぜ遊ぶのか」という研究を進めていくうちに「なぜ遊ぶのか」という命題を「なぜ遊ばなければならないのか」と変えたそうです。遊ばないと大変なことになる、と気がついたそうです。
 生物として、人間の成長に、子ども時代の遊びが必要だから、子どもは、遊びます。「遊び」の中で、子ども達は、様々なことを学びます。「様々」という曖昧で広範囲の言葉を使わなければならないくらい、いろんなことを学ぶのですが、人が人間らしくなるための、脳の神経細胞を形成しているのが、遊びなのです。
 泥や水を使って遊ぶことが出来る場が、子ども達の周りから消えつつあります。世の中が少し変になっていることと、遊び場減少の問題は、つながっているような気がしてならないのです。
 運動会の「挑戦コーナー」という取り組みは、遊びの時間がとても重要です。最終的なねらいは「自己課題を自らの力で乗り越えようとする態度を養う」。遊びの中だからこそ、「自己課題」が生まれます。
自己課題を克服するには、「心技体」が必要なんだと思います。
体…体の成長。
技…コツのようなもの。
そして、心…やろうとする意欲。
それらの力は遊びの中で養っていくのです。この3つがそれえば、自己課題を克服できると思いますが、幼稚園でのねらいは、「克服する力」よりも「克服する態度」。練習し続けるその真剣なまなざしは、子ども同士の育ち合いにつながります。教えあたり、刺激し合ったり。運動会は、ただの良いきっかけ。
 遊びの時間と運動会という行事を結びつけた挑戦コーナーの取り組み。そのなかで、子ども達が体験することは、人の一生を豊かにする糧になる気がするのです。