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はじまりは、ひとりの「やりたい」でした。そこに集まってきた子どもたちの「やりたい」は、みんな違っていました。
描きたい、切りたい、形にしたい。どうしたらいいか、アイデアを出したい。ガムテープがくっつくだけで嬉しい子もいれば、できたところをのぞいて、もうごっこ遊びを始める子もいます。
楽しそうな様子を見ていたい子、好きな友達のそばにいたい子。その場の雰囲気を味わうことも、関わりのはじまりです。
同じ製作物のまわりにいても、心を動かされることや関わり方は一人ひとり違います。だからこそ、保育者は「場」と「人」を整えることを大切にしています。
例えば、同じ箱でも、切りひらいたものと、そのままの形のものを置いておく。子どもたちが素材をいろいろに捉え、自分のやってみたいことにつなげられるようにします。
ごっこ遊びをしたい子には「終わったら呼ぶね」と伝える。ほかの遊びがしたい子には、別の保育室に、その子の興味に合った場を用意する。誰かの「やりたい」が後回しにならないように、関わり方を考えます。
ひとりの「やりたい」が、みんなの「やりたい」へ。全員が同じことをするからではなく、違う「やりたい」が同じ場所で満たされていく。そんな協同製作を支えることも、保育者の足場かけなのだと思います。

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