なぞなぞ地獄
入園説明会 10/26(土)AM10:00〜11:30
これからの社会を生きていく子どもたちに
どんな力が必要なのか。(21世紀型スキル)
その力を育むために幼児期に何が必要なのか。そんな話から荒尾第一幼稚園の保育内容を説明します。
ある日の荒尾第一幼稚園 3話
なぞなぞ地獄 新バス運転手
子どもたちはなぞなぞが大好きだ。
こう書くとほほえましい。きっと皆さんは「先生なぞなぞだして~」「先生なぞなぞ出すからこたえて~」といったかわいらしいやりとりを想像することだろう。
だがその実態はほほえましいなんてものではない。なぞなぞ地獄だ。
「なぞなぞ!」
「はやくなぞなぞ!」
「はやく問題しろ!(なぞなぞのこと)」
その様子は飢えた獣の如し。そしていざ先生がなぞなぞを出すと我先に答え、簡単であればほこらしげに「簡単すぎる」と言ってのけ、なぞなぞのおかわりを要求する。難しければ先ほどの飢えた獣の様子で今度はヒントを要求してくる。
「おモチはついたら喜ばれるけど、つくと怒られるものはなんでしょう?」(答え:ウソ)
「ヒント! ヒント!」
「悪いことをした人がついたりするかな~」
「包丁!!!!」
子どもたちはなぞなぞが大好きだ。
もちろん答えるばかりではない。子どもたちがなぞなぞを出してくることもある。ある日帰りのバスの中である子から出てきた問題はこれだ。
「最初は一つで、次は二つで、三つになるものはなんでしょう! ヒントはね! お兄さんが使ったりするよ!」
皆さんは正解がわかるだろうか。最初からヒントつきの大サービスだったが、先生もほかの子たちも誰一人正解できなかった難問だ。
正解は「割りばし」だ。
ほかの子どもたちは「問題がおかしい」と大ブーイング。しかし出題した子はどこか得意げだった。残念なことにすぐにその子の家についてしまったのでなぜ「割りばし」なのかは直接聞くことができなかった。
おそらく「はじめは一本だけど使うときに二本になるものは?」(答え:割りばし)といったような問題を聞いたことがあったのだろう。この「増える」というギミックにつよく感動したのではないか。それで勢いがついて、つい三本にまで増えたのではないか。「お兄さん」というのはおそらく箸を自由自在に使える、子どもたちより少し上の年齢の人全般をさしているのではないだろうか。
きっとそんなロジックに違いない。
一見理不尽でも、きっと子どもたちなりに理屈が通っているのだ。たぶん。