運動会と文字と友達の思い

活動を深めるiPad 年長組の実践

今日、運動会のプログラムをテラスに貼り出しました。
運動会当日、子どもたちはプログラムを持っていないので、次、どの番組かわかりません。
子どもたちにわかるようにクラスカラーを入れて、友達と拾い読みなどして、
前もってプログラム順を知っておいてもらうためにしています。

文字をワーク類で教えませんが、子どもたちにとって意味ある文字で

親しむことを目的として意識的に作った環境です。

入場門と文字と友達の思い  活動を深めるiPad

入場門は年長組が「運動会で頑張ろうと思っていること」をiPadで描き、
プリントして貼って作っています。

iPadで絵を描くことは子どもたちの好きな活動のようです。
iPadは今、交代で使っているので空いている時に
自分から「描いていい?」と聞いて描き出します。

描いているときは、描いては消して、描いては消してと、
自分の思い通りになるように何度も描き直す姿が見られます。
その意欲が出来上がるまで続きます。
納得するまで描いて、「できた!」と保育者に見せにきてくれます。
完成した時、強い満足感を味わっているようです。

プリントしたものを段ボールに貼って「頑張ろうと思っていること」の一文字を
カルタのように書き込みます。文字のわからない子には、保育者が教えます。
この活動も文字に親しむことを目的として行っています。

そして、この活動は「運動会に対して友達は何を思っているのか」を知る環境になっています。

絵と文字を見ながら推理し、「たけうまだ!」と文字がわかる喜びと、
友達の思いに気づく喜びを一緒に味わいます。

探索・探究・深い学び

入園説明会を令和3年10月23日(土)午前10時からオンラインで予定しています。くわくしは、ホームページの「入園のご案内」をご覧ください。

さら砂の採集

探索・探究・深い学び (園だより「風の顔通信9月号」原稿に加筆しています)

園長 宇梶達也

 荒尾第一幼稚園では子どもたちがすぐ遊び出せるようにできる限り物を出している。製作の材料、道具、画材。園庭でも保育室でも。学校の理科室のように大切な器具が棚にしまわれていると、幼児は「○○をつかいたいから、出して」と言うことがまだ難しい。目の前にあることでそれを触りたくなり使いたくなり、遊びが始まる。

 「これで何ができるだろう?」「これはどうか?」と目の前の物や事象の可能性を探ることを「探索」という。「これどうやって使うのだろう?」と物の性質や特徴を知ろうとしたり、「こうやってみたい」「こうやるといい」「どうすればそれが解決するか」と見通しや目的意識を持った活動を「探究」という。探索活動で気づき、発見、試行錯誤を行い、探究活動で予想・予測、比較、分類、確認などを行っている。幼児期の自発的な遊びは「1+1=2」を暗記させることよりも、はるかに大切な力を働かせている。探索から探究を経て課題を解決していく。探索と探究を比べると探究の方が高いレベルにあるように感じるが、探索でどれだけ豊かな体験をしているかがその後の「深い学び」に関係してくると思われる。これは本園の協同製作の実践を丁寧に振り返って得た実感である。「探索」の活動は、一見困っているように見える。困りながらも「深い学び」につながる知識の素が蓄積されている。その子の中にある既存知識と新しい知識が結びつくことで深い学びが生まれる。新しい知識は他者や物との対話によってもたらされる。

 本園の子どもたちは泥ダンゴ作りの時、木片を斜めにしてそこに砂を乗せ、振動を与えて、細かい粒の砂と荒い粒の砂を分離して「さら砂」を採取している。質量が大きいものが下に行く力が大きくなる三角関数の「斜面上の運動」を利用している。この場、この状況だけで知っている知識であって、数学のテストをしても答えることはできない(拡大解釈するとこのことを「領域固有性理論」と呼ぶのかもしれません。勉強中です)。この体験が「斜面上の運動」を学習する時に結びつくと、深い理解を伴った学びになることは想像できる。関連づける学習は精緻化戦略と呼ばれ、難しい問題を解く力になるという。OECDの調査によると日本の子ども達は自分で関連づけて学ぶことが少ないと指摘されているそうだ。関連づける知識の基礎は幼児期の多様な体験、探索で蓄積される。「関連づけること」そのものだと、物の見方や考え方、対話の機会が関係してくると思われる。

 幼児期の遊びの探索・探究には「斜面上の運動」のようにわかりやすいものでなくても、「深い学び」につながる知識の基礎がたくさんある。現在の教育で大切な「主体的・対話的で深い学び」。目的は「深い学び」だが、出発点は主体的な活動になる。探索や探究が始まるように子どもたちの興味関心や生活、育ちの段階から環境を考えて保育を行うのが環境を通した保育になる。

 本園の実践と以下の文献から得た知識で書いています。間違っている解釈があれば、私の勉強不足です。

参考文献

「幼児教育のデザイン」無藤隆
「幼児期の深い学びの検討探究過程の分析」日本教材文化研究財団
「深い学び」 田村学

以心伝心 年長組

年長組ドキュメンテーション

子どもの育ちが見えた箱つみ‼︎ (園だより「風の顔通信9月号」)   年長組担任 M

 2学期が始まり、運動会の取り組みも始まりました♪さくら組の子ども達も運動会でやる種目をとても楽しそうに積極的に取り組んでいる姿が見られいい感じに進んでいます♪

 そして先日、赤白のチームに分かれて初めて箱つみをやってみました。始めは、積めるところまで積むと箱を投げてみたり、頑張って背伸びをして乗せようと頑張っていましたが、なかなか10個の壁は高かったようです。しかし、これまでのさくら組のやっていた事を覚えている子もいて「こうしたらいいんじゃない」と箱の途中を持ち上げ、空いている隙間に「箱を入れて‼︎」と伝えていました。そこからその方法が伝わり、すぐに10個積めるようになったのです‼︎ということで、今回は11個がちょうどいい感じになりそうなので11個で対戦することにしました。

 その対戦している子ども達の様子を見ていると、すごいなという姿がたくさん見られました。1回戦をした後に、作戦を考える時間を作りました。まずその話し合いの姿に団結感を感じました。みんなで勝てるようにという同じ目的を持っていろんな意見を出し合っていたからです。

そして実際に箱を積んでいる場面では、箱を持ち上げる子、その隙間に箱を入れる子、周りから見て「斜めになってる」などと教えてくれる子と役割ができてきますが、それぞれに相手を思いやっているなという動作が見られたり、言葉が聞こえてきます。箱を持ち上げることに一生懸命になるとだんだんと傾いてきて倒れそうになることがあります。するとスッと周りの友達が箱に手を当て支えてくれます。またチームのみんなと頑張りたいという思いから、見ているだけになっている友達に箱を持ってきて渡してくれたり仲間意識も感じました。

 このように競走する楽しさを味わいながらも、チームの仲間と協力する大切さを十分に感じている姿を見ることができ、これからの活動が楽しみだなと感じているところです♪

母ダンス練習と箱積み体験

本日、運動会母遊戯第1回練習日。

2年前までは、お遊戯室に大勢集まり、

子どもたちも園庭で遊んで、にぎやかな時間でしたが

コロナ禍のため蜜を避けるためクラス分散で

部屋二つに分かれての練習でした。

13名のお母さんが参加してくださいました。ありがとうございました。

お家で練習しているお母さんもいらっしゃると思います。

よろしくお願いします。

午後からは園内研修と保育の準備。

箱積みの時、子どもたちは何を感じているのか?

知るためにやってみました。

入園説明会 ご案内 活用篇

「どうして『深い学び』が必要なのか?」
「そのためにどのような体験が必要なのか?」

入園説明会ではそんな話をしたいと思っています。
令和3年10月23日(土)午前10時からオンラインで予定しています。

くわくしは、「入園のご案内」をご覧ください。
「入園案内」を取りに来られる場合、あらかじめお電話下さると助かります。

よろしくお願いします。