入園説明会史

年中組、中断していた公園作り。台紙を綺麗にすると、再び始まったようです。

入園説明会史

昨日は、入園説明会でした。ご参加のみなさん、お越しいただきありがとうございました。

前日、職員を前にリハーサルをしました。「『知識・技能の基礎』のところ、伝わった?」と聞くとみんな「?・?・?」という顔をしていました。「これこれ、こういうわけで、こういうこと」と、どこかに寄りかかりながら私が話すと「今の言い方でわかりました」と先生。

昔。今より若い頃。保育の説明を聞いた時、根拠がことわざだったり、保育関係の本を読んだ時、ちょっと良い話だけだったり、そういうことに、違和感を感じていました。

良い話は「子ども観」や「人間観」を磨くために必要だと思います。それでも、保育の質の向上の観点からは物足りないものを感じました。

科学的な根拠を求めて、当時出版されはじめた「脳科学」の本を読みあさりました。1冊読むと、1~2つ、保育の説明に使えることがらが載っていました。それを繰り返し、いつのまにか生物の授業のような入園説明会を行っていました。「これではいけないかな」と、「脳科学」で説明することを少しずつ、控えるようにしました。

やがて、エビデンス(証拠)ベースの教育が盛んに語られるようになってきました。脳科学が発展したことで、教育にもその視点が持ち込まれてきたのだと思います。

保育関係の書籍も私の目には「良い話系」から、「科学・哲学系」が目立つようになってきました。「こんなに面白い本が出版されていたのか」とノーマークだったことに少し慌てました。
根拠は私の手に負えないくらい、消化するのに時間がかかるくらいすごいものになってきました。

「学習科学」。昔はなかった分野ですが、若い頃の私が求めていたものがたくさんここにあります。「学習科学」というと小学校の分野と思われるかもしれませんが幼児教育を考えていく上でも非常に参考になります。

ある本に、荒尾第一幼稚園の雛人形協同製作での保育者の子どもへの話し方と同じようなことが書かれていたので「先生、この本読んだことある?」と聞いたことがあるくらいです。

入園説明会はここ数年の実践をまとめます。そうすると、新しい確かな知識が幼稚園に得られます。

『知識・技能の基礎』は、つながり。
つながっていく場。そのまとまり。つながらないと活動は深まらない。
多様な体験に、知識がつながって、
そのまとまり、構成の豊かさが確かな知識になっていく。

レッジョ・エミリア(イタリアの幼児教育)の綺麗な写真、
すごい環境の奥に隠されているものは、これか、と気づいたり。

光で遊ぶ環境を園庭に用意する。
一時的に子どもたちは興味を持って、遊び出す。
しかし、環境構成の力量不足で活動を深めることができない。

レッジョ・エミリアでは鏡を使って光の道を作っている活動をみたことがある。
それは保育室に光で遊ぶ環境が日常的にあるからだろう。

ライトテーブル、OHP、プロジェクタ 。
OHPは現在販売されていない。中古で購入すると

光が強すぎて、3台に1台くらいしか、保育室に置けない。
たぶんそういったことを乗り越えて、教材研究していく必要があるのだろう。
いろんな領域で。子どもたちの探究の力を育むには。

「知識・技能の基礎」のために、活動を深めるためにも
主体的・対話的な深い学びが必要。
プロジェクト活動、環境構成がより重要になっていく。

対話的な活動が盛り上がったから良しとしてはいけない。
深い学びのためには、客観的に自分の活動を見るなど振り返りが必要。
七夕人形劇作りや、ひな人形協同製作での保育者の役割。

入園説明会を経て、荒尾第一幼稚園の保育実践はまだまだ良くなると思えるのです。

(3)協同性

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