実践発表会【報告2】保育と共有コメント
ソニー幼児教育支援プログラム 保育実践論文 「優秀園 審査委員特別賞 実践発表会」を2024年5月18日(土)に行いました。
公開保育時の子ども達の様子一部と、園内をみていただいた参加者の共有コメントを紹介させていただきます。
公開保育の様子
付箋
参加者の方が園内を見て、思ったことを付箋に書いていただきました。行間ごとに付箋一枚となっています。(※個人等を特定できないよう編集しています)
(5歳児保育室)4歳さんの保育室に比べて遊びが少し絞られていてグループでコミュニケーションをとりながら1つのことに取り組む環境になっているように感じました。子供達の対話の場面が多かったです。
子どもが何が終わって何がまだか?確認している。
あちこちに置いてある小さい虫ケース?がかわい。あまり見たことがないですがうちも欲しいです。
そんなに大きい園庭でなくても楽しい・ワクワクする場所がぎゅっと詰まっている感じがいい。目が届きやすい。(大人も子どもも)
子ども用ドキュメンテーション「一言」で工夫されていて、子どもが友達の様子がよくわかりおもしろい‼︎
畑のスペースはそらが抜けて見えるので見上げて先生とお話ししている姿が微笑ましかったです。黒板に水で絵を描くスペースがいいアイディアですね。子どもがやっているところを見たかったです。
保育者の言葉掛けの大きさ(声量)が目の前の子のみに聞こえる程度であるので、他の子どもの夢中になる姿が遮られることがない。
子供達のやりたいことが詰まっている部屋 子どもたちもイキイキしていますね!
全クラス5月の時点でどの子も熱中して遊んでいる。ある子1人、色々なところを探索している。→今日といつもは様子一緒なのか
回答 この子は人をよく見てから自分のするものを決めることが多いです、保育者が無理に誘うと逆に何もしなくなるので自分のやりたいことを見つけるのを待つようにしています。人から自分が作っているものを見られるのもあまり好きではなく、よくみんなが外に出て行った後などに1人で黙々と作っています。
絵本コーナーにはソファー 素敵
使い方(道具・材料)片付け方 身についている!
遊びたくなるコーナーばかり!
園庭での遊びの時間も思い思いの遊びをチョイス。個人の自由を尊重された保育によってのびのびと楽しく過ごしている。
ものがたくさんなのに雑に見えない。素敵
年少 絵の具が自分で使えるようになっている→遊んでいる様子も見てみたい→年少のこの時期にぐちゃぐちゃにならないのがすごい
各クラス学年によって違う環境の作りがあった。教室に入って私が遊びたかったです。
子どもたちがじっくり遊ぶことができるコーナー作り、いいですね!
砂、泥を先生と2人でしている姿、さらさら にゅるにゅるの感覚を先生とひとつひとつ共感し合う満足感
絵の具だけじゃなく水でも描ける おもしろい!
子どもたちに使い込まれた園庭
子どもがすぐに遊びに入れるようにどのコーナーもセッティングされ、その後も遊びを継続しやすいようになっている
照明がとってもやわらか
植物の成長をみんなで楽しみにして育てている様子が目に浮かびました
材料、素材、道具など、すぐに使える綺麗な環境 すごい!
外や年少さんのキャンバスが2つセットで、真似して取り組んでみたり、一緒にやってみたり、しやすそう!
外の工房がとにかくワクワクする!いろんな材料が揃っていていいですね。
隙間の工夫が素敵。
自分たちで「どこで遊ぶ?」「何して遊ぶ?」の声がたくさん聞こえた。『やりたい』がたくさん!
色々なところに、絵本が置いてあって、お話の中から遊びに繋がるっていいなと思いました。
トイレに余計な指示、掲示物がない。
絵本や本などを、各コーナーでうまく使っている。子どもの「これやってみたい!」がたっくさん溢れてきそう。
絵の具があらゆるところに、自由に使えるようにしてあるの素晴らしい。
遊びの素材がすぐに見てわかる環境構成になっている。
4歳。「せんろはつづくよ」の歌から、線路を作って自分で作った電車を走らせている。
4歳。素材の提供の仕方が工夫されていた。製作しやすいように、加工したり種類も豊富。
年長クラス。・ちょうちんおばけの口をぱくぱくさせたい。そのための話し合いが面白い。→今後どうなるか?
野菜の育つ様子を観察できたり、虫探しを楽しんだり、自然の草花もあり、とても素敵だと思いました。
<中庭>先生と植物や昆虫を見ている子どもたちが楽しそうにしていました。
工房…羨ましい!
帰る前に、個々の工夫など共有し、日々の積み重ねで素晴らしいものが徐々にできる力がつくと改めて感じた。
イメージが湧くように、写真や画像などがすぐ提供できていて素晴らしい。
先生方が子どもの声をよく聞いているなーと思いました。ワクワクします。
3歳。保育室。物の性質や観察したものとその様子、その時の子どもの姿をドキュメンテーションで記録されており、年少のこの時期として、環境構成、保育内容、いいなと思いました。室内もコーナーが多すぎなくて良いなと。
ゴチャゴチャ感はあるけど、子どもが使いやすいように置いている。
ダンボールを作りやすい大きさに切ってあるので、製作しやすいし、意欲が湧く。
自分が気づいたことを発言していくことで、会話が弾む。会話(対話)することの楽しさを感じる子どもたちの姿があった。
4歳。室内は製作がメインですか?ままごとや構成などは?
回答 製作は「作ろうと思って作る物」と「絵の具遊びなど興味や関わることを楽しむ物」と2つあります。「作ろうと思って作る物」は、ごっこ遊びになるものがあります。ままごとは、「絵本の部屋」でできるようになっています。
製作コーナーにスタンドライトを置くだけで、作品に影ができてとてもドラマチックでした。こういった少しの工夫で子どもの心にグッとスイッチが入るのではないかと思いました。
子どもが手に届くところに、触ってもいい草花がある。きっと、子ども達の興味も続いていくんだろうな、、、。
畑のそばの自然な落ち葉肥料!!羨ましい。
畑。虫探し。・子ども「先生、ありパーティーしてるよ」「見にきて」。先生「どこどこ」子ども「プランターの下」→開けたらダンゴムシもいっぱい。「ダンゴムシパーティーだ!」子ども達のキラキラの目が素敵!・死んだ虫を見つけた男の子。シャベルを持って穴ほって土に埋めて砂をかける。・亡くなった虫をちゃんと埋める心。
絵の具も外に用意してあるのいいですね。汚れも気にならない
ずっと遊んでいたいって思うんだろうなー
色々な遊びやりたくなる!
〈園庭〉限られたスペースをうまく使っていらして、子どものやりたいことを注意したりするのではなく、環境を選ぶことで遊べているのが良かったです。ドッジボールが他の遊びのさまたげにならず白熱していました
立体製作ができていた。経験を積んでいると感じた
作る、色を塗る、貼る→考えて自由に 素晴らしい
子どもが使いやすい園庭
先生方 やさしくあかるく穏やかな語りかけ
透明のキャンバスやボードなど、何かをしながらでも他の友達が目に入ったり環境に目がいきやすい工夫
部屋の遊びも外遊びもとても上手
園庭の限られたスペースの中でとてもたくさんの子ども達が興味ある遊びを展開されていることに驚いた。子どもも先生方も場をうまく使われていると感じた。
また、どの遊びの場もスペース的には小さいが、どの子ものびのびと遊んでいること、またじっくり遊びに向かっていると感じた
ビー玉転がしを作り、試してみて、問題(うまく進まない)を解決するために試行錯誤。気づきを形に。それを繰り返して作り上げていく。育む姿に感動。
子ども用の遊具じゃなくて本物がたくさん。
チューブにビー玉を入れる遊びが楽しかったです。先生方の声かけもイメージを膨らますようにジェットコースターに見立てたりして楽しい。
ここに溜まる
→子どもがチューブを動かしてビー玉が転がるスピードを自分達で工夫できるのがいい‼︎固定されない遊び方がGoodです。
透明のホース ビー玉の動きが見えて面白い
透明のホースの中にビー玉が1回で通るには?と子どもたちが考え、先生も言いすぎない声掛けがあり次は「これ‼︎」とやってみる姿がいい。
ビー玉が詰まってしまう不思議さやどうしたら転がっていくのか等、子ども達の思いや気付きを先生が言葉にして表現することで、3歳児なりに「どうしたら良いんだろう」と考えている姿が見られた。また、ホースを動かすことでビー玉に動きがあった時には転がり方や勢い、速さ等を意図的に言葉にされていると感じた。
「ビー玉が出てこない」の問題に対して「どうしたら解決できるか」と保育者の声掛けから自ら解決策を考え実行。1人でできないことを仲間で解決。自ら考え実践、素晴らしい。
厚紙で可動式の回るのを作っていてすごいと思った(ビー玉迷路?)。
〈園庭〉築山が子ども達の展望台の役割をしているといいな(しているのでは)と考えています。荒尾の子ども達は築山をどんなふうに使いますか?
回答→ケイドロのタイム場、鬼ごっこをする際の仲間を集めるため、上に登って声をかける。集合場所。竹馬で登る。ブルーシートをかけて即席滑り台。入園当初の子は登ることの挑戦の場。
〈年長〉保育室 動画で「おばけごっこ」が停滞とありましたが、本日は中央に「おばけスペース」が配置されており、取り組む子ども達が多かったようです。意図的に環境構成がされたのかなと感じました。
3、4歳さんと比較して、いつまでに何をやりたいなどより目標を持って遊びに取り組む様子が見られた。
子ども達の気づきをうまく引き出す保育者の声かけ。行動制限することなくいかに子ども達の声を聴くかの姿は素晴らしい
5歳 「ほんものみたいに」というボードに書かれた言葉→子どもが工夫するきっかけ
子ども達に問いかけながらみんなの意見を聞いたり共感したり、先生の声掛けが素敵でした!
影絵では、ひまわりの花(種の部分)がマジックで描いてあることで、客席の方には映らない(見えない)ことを先生が気づくよう声をかけたことで、どうしたら映るようになるか考えるきっかけになった。マジックで濃くなぞったら良いのでは?と試したり、それを見聞きしていた子どもが「うすい紙を使ったら?!」と考えようとしていた。先生は考えたことを時間がかかってもゆっくりと試し、子どもが気づくまでじっくり待とうと関わっていることが伝わってきた。
いつでもすぐ製作に取り組める環境 遊びに夢中になった後着替えがスムーズにできる環境素晴らしいです
保育者が子どもの発言を整理したり、復唱したりすることでその子ども自身の理解を深めているように思った
・おばけやしき?の準備の部屋?
カーテン(シーツ)を使った影絵がとても楽しかったです。お話もよくできていてお客さんが来るのを楽しんでくれました。
ここがお家の中?寝ている様子も見られて新鮮でした。Good Idia
・光を使った遊びをやりやすいように薄暗いコーナーを作っている。
slidoの投稿
コメントを共有するアプリ「slido」に投稿していただいたコメントです。QRコードをスマホで読み取って投稿していただきました。
実践発表会 参加者コメント共有 荒尾第一幼稚園
参加者のコメントを共有する場所です。思ったこと、感じたことなど記入してください。冒頭にドキュメンテーション番号を記入してください。
例「#1」「長2」
(※個人等を特定できないよう編集しています。)
汚れた際の着替え用の服はどうようにされていますか?
回答 泥がたくさんついた場合は、水洗いで軽く落とし絞ってビニール袋に入れて持ち帰らせています。濡れただけの服は、絞ってビニール袋に入れて持ち帰らせています。
ドキュメンテーション、真似したいと思いました。 子どもたちは、ドキュメンテーションをどんな風にとらえてるのか、活用しているのか、気になります。
回答 子ども向けのものは朝の会で紹介します。他の子の遊びを知る機会などになります。
どのクラスも楽しそうな環境を構成されていますが、昼食を食べる際はその都度片付けているのですか? また、子どもたちが作った作品はどうように保管、持ち帰りされていますか?
回答 製作が継続しているのはそのままにできるように、昼食はお遊戯室で食べるようにしました。個人で作ったものは、それで遊んだり持ち帰ったりしているようです。自分で作った物が棚などに貯まったら、時々整理して持ち帰ります。
先生たちへの研修・教育はどのようにされてますか?
回答 毎週の写真を見ながらのミーティングが研修になっている気がします。幼稚園教育要領解説をみんな持ってミーティングします。「これ『10の姿』だとなんだ?」となると、みんなページをめくり始めます。 毎年テーマを決めています。「探究」「見方・考え方」「『見方・考え方を生かして』って何だ?」「保育の展開」がここ数年のテーマです。
絵本、絵、写真、先生の作品を掲示することで子どものやりたい気持ちを引き出すことができると思う。
次々に興味と好奇心がわくような仕掛けがたくさん
子ども主体の遊びについて、いつも学ばせていただき、今日の公開保育では実際の保育をみせていただき、大感謝です。 これから定期的な研究会を、荒尾第一幼稚園を中心にぜひ計画したいです。
回答 本園が中心はともかく、できたらいいですね。
3歳児クラス、4歳児クラスの絵本コーナーとソファのセット。 場所のセンスがいいですね。 3歳児は絵本だけでなく、子どもたちの写真があることで、他児がやっていることに興味が向くきっかけになりますね。
各保育や園庭、工房の素材の豊かさ、それが子どもたちの豊かな表現活動につながっていることを強く感じました。
絵本にはみな集中。 すごいです。
子どもたちがとても充実した表情が印象的でした。 今日は保育を見学させていただきとても勉強になりました。 ありがとうございました!
自分が子どもだったら帰りたくないって言いそう
外遊びから室内への移動、それぞれが納得しながら部屋へ移動してる。 明日もできる! 続きが残ってる! という経験の積み重ねがあるからこそ 遊びたいけど、続きにしよう! って、気持ちに折り合いをつけれるんだろうな。 保育者の声掛けも お片付けだよ! 帰るよ! だけじゃない!続きが出来ると言う事がしっかり伝わっているように思います!!!
保育者一人ひとりが いま、子どもたちは何をしようとしてるのか? どんなことに興味があるのか? など、子ども理解の深さ丁寧さが色々な場面から伝わってきます!!
多様な素材や道具の中から自ら選択し、使いこなす姿が多く見られました。
いろんな名人がたくさん!! 竹馬名人 ドッチボール名人 泥作り名人 何かを教えたり、教えられたり 一人ひとりが主人公で素敵な時間ですね!!
子どもを思う環境作りが温かいですね。
こども達がとても生き生きしている姿、先生達が子どもと一緒に!がとても伝わってきます。
暑くなっているので、水補給を心掛けたいです
子どもたちが観衆の多さに物怖じしないで遊んでいます。 いいね
晴れました!
土曜日、良い天気になりますように
グループ討議の話題提供用ドキュメンテーションを見て思ったこと
#1 本日の見学でここからの始まり、ということが伝わってきました。
#2 スクリーンに海の映像を映して、その上から絵の具をつかえるようにしていたのが興味深い。デジタルとアナログの融合が面白い。
2保育者が探究心や学びの保障をされているのが素晴らしい
#3 ダンボール線路。イメージの広がりを感じます。 また、線路の隙間に、砂をボンドで貼ることで、本物らしさを感じました。
#3 段ボールを器用にハサミで切り、自動車を作っている子がいました。段ボールをそのまま置いておくだけでなく、細長く切ったものや切れ端などを置いておくことで、段ボールをパーツとして使うことをイメージしやすくなるのではないだろうか。
#4 伝え方の工夫 自分のクラスでも、物作りの時に必要なのは、技術的な力だけでなく、仲間同志といかに力を合わせられるかだと、子どもたちの姿から学ぶ機会がありました。みんなで一緒の目標に向かって何かを作っている時には、自分の思いをどう上手く相手に伝えるか?その伝え方、お互いの納得があってはじめて良い物作りができるのでしょうね。
#5 レゴブロックなどが一切ない環境を初めて見た、という声も出ました!そのあたりのお話も聞いてみたいです。
#5 「ライトちょうだい」と言われても「このライトは出てこないよね」という話が出ました!
#6 子どもが道具を選ぶことができる、選択肢がたくさん用意されている環境が素晴らしいと思いました。
#6 子どものやりたい、作りたいを実現できる道具としてiPadを使用する考えはとても素敵だと思う。
#6 今日はあまりiPadを使っていなかったが、お化け屋敷のBGMを作ったというのが面白い。そういったICTの活用の場合、アプリの使い方が分からないと先に進めない気がするが、どうやってアプリの使い方を学ぶのだろうか?
回答 最初、めちゃくちゃに触って音出して遊ぶようです。そのあと、音色の選び方や筆の変え方を教えます。その後、子どもが教えるようになっているようです。
たくさん質問いただき、お話ができました。ありがとうございました。
#8 白線を引くときに歩数で測ったという事例。ある子がやってみた方法が他の子に伝わっているというのが、なかなか面白い。算数の入口といった感じで、この段階では理屈よりも先にまずは自分もやってみるというのが良いのだろう。
#8 遊びの中に学びがあり、小学校に繋がる。素敵だなと思う
#8 真ん中どこかな? 毎日繰り返し遊んでいたからこその気付き! あんなやり方、こんなやり方と、子どもって大人じゃ考えつかない発想を持っていますよね。 大人が教えてしまう事は簡単なんでしょうが、そこを敢えて子どもに気付かせる環境に、科学する心の育みを感じます。
ここ数年で保育がさらに変わってきたと伺いました。保育が変わっていった、きっかけや工夫などをぜひ教えて下さい。
回答 変わっていくきっかけは、ホームページの「保育の発展史2010年代」を読んでいただくとわかりやすいかと思います。
最近した大きな変化や工夫は、園の倉庫にあった材料・素材をならべたことです。先生達にも、とりやすく見つけやすくしました。
保育をするなかで難しいと感じるところはどこですか?
回答 環境構成が難しいと感じます。課題や問題はわかっているんだけど、解決策がわからない、なんてことによくぶつかります。子どもの思いに本当に近づけたり、過去の記録をとっていると、そこを突破できるように感じます。課題や問題はわかっているし解決策もわかっているけど、うまくいかないという場合があります。子どもの気持ちと環境をつなげるのが難しいです。#3の事例がそれにあたります。「見方・考え方を生かし」が解決策のひらめきにつながると感じています。
参加者の皆さん、ありがとうございました。