缶けりの中に隠れた『すごい学習』

最近、園庭で年少組たちの「缶けり」が熱いです🔥

ずっと遊び込む中でルールを覚え、どんどん上手になっていました。

そんなある日、変化が訪れます。

年中・年長組も一緒に遊んだときのこと。

年上の子の動きに刺激を受けたのか、隠れ方が変わりました。

地面にうつ伏せになり、忍者のようにパレットの影にサッと隠れたのです🥷

これは単なる真似っこではありません。

これまで自分が遊んできた経験に、年上の子の動きというヒントが加わって、

「こうすればもっと見つからない! しかも缶に近い!」

と、自分の中で新しい知恵が生まれた瞬間です💡

専門的な言葉では、これを「知識の構造化」と呼びます。

バラバラだった情報が、頭の中でカチッとつながる瞬間のことです。

ワークブックなどと、まったくタイプの違う「学びの質」がここにあります。

私たちがこの「缶けり」のような時間を大切にしているのには、明確な理由があるのです。

🔹 ワークなどの学習

決まった答えを正しく導き出す練習。「知識」を定着させるのに適しています。

🔹 遊びの中での学習

「どうすれば隠れられる?」という正解のない問いに対して、仮説を立て、試し、失敗し、また工夫するプロセス。「思考力」そのものを育てます。

家づくりで例えるなら、

文字や計算は、生活を便利にする「家具や家電」🛋️

そして、遊びの中で育つ工夫する力は、家を支える頑丈な「土台」です🏠

土台がしっかりしていれば、あとからどんな立派な家具(知識)を置いてもグラつきません。

雨どいの隙間やパレットの影を見つけた彼らは今、

「自分からは見えても、相手からは見えない場所がある」という、他者の視点を獲得しました。

この「自分で気づく体験」こそが、

将来、机に向かった時に「わかった!」「解けた!」と目を輝かせる力につながっていきます。

今はまだ、「服を汚して遊んでいるだけ」にしか見えないかもしれません。

でも、その頭の中では、将来の学習を支えるためのOS(基本ソフト)が、ものすごい勢いで作られているんです😌