「たなばたバス」上映会

年長組が制作した映画「たなばたバス」の上映会。

2チームに分かれて、年中組と年少組を案内する。お遊戯室に来るのを出迎えて「こちらにどうぞ」と声をかけていた。映画を見ているときも真剣に見入っていたのが印象的。年中組や年少組が「面白かった」「もう1回見たかった」と言ってくれた事が年長組にとって嬉しかった様子。

製作メモ
動く登場人物は主にiPadで描く。背景は絵の具。小道具類は色画用紙、カラービニール、テープなどで製作。グリーンバックで演じているシーンを撮影し、子どもたちが描いた背景と合成。夜空…少し前に幼稚園で流行った技法を子どもたちが使って星々を描く。

効果音は子どもたちが幼稚園の中で合う音を探して音を出し、
iPadのアフレコ機能を使って録音した。

公開 実践発表 準備中

実践映像から「気づき」を抜き出し中

ビデオ会議アプリ Zoomを使って、
保育実践発表の自主教師研修会(参加費無料)を企画しています。

7/18(土)午後2時から3時30分くらいの予定です。
詳細は後日、ホームページやFacebookなどでお知らせします。

目的
コロナ禍にともない、いろいろな教師研修会等が中止になっている現在、
ネットを使った新しい研修会の可能性を試みたいと考えています。

主題
年長組 協同製作において「主体的・対話的で深い学び」を生み出すための環境構成、言葉かけ、配慮事項について

2013年2月から毎年行なってきた「年長組 雛人形協同製作」で、活動を深めるために行なってきたことを発表します。

内容から

主体性を引き出す教師の言葉掛け「子どもと子どもを繋げる」

【活動のねらい(の1つ)】
「友達と協力しながら、共通の目的に向かって取り組み、やり遂げる達成感を味わう」

【実際の関わり】

子どもと子どもを繋げることを意識した言葉掛けをした。
「~で困ってるんだけど、一緒に考えてくれる?」
「○○が得意だから聞いてみるといいかもね」等

【振り返り・反省】
保育者がその事に意識が強くなってしまったため、
子どもが必要としていない時に保育者が友達と繋げようと声をかけていると感じたことがあった。

【改善】

そこで子どもが必要感を持って、友達と相談したり協力できるように関わり方の意識を変える。

「何か困ってる?」等
子どもが自分で困っている事など言葉にする事で、
自分から聞こうとする気持ちを持って繋げられるようにする。

【環境の協奏】

2018年からドキュメンテーションを提示する。子どもが読めるように平仮名で。子ども達はそれを見ることが多く、友達の作り方を知ったりする機会になっている。
よって同じ作り方で作ってみたり、分からない時はその友達に自分から聞いたりする姿が増えてきた。教師の言葉掛けが少なくなってきた。(ビデオ映像を見ると教師は何もしていないように見える)

「新しい生活様式」の指導計画について

「新しい生活様式」の指導計画

・必要感を持って行動できるように、繰り返し伝えたり、一緒に考えるようにする。

・手洗い・うがい・消毒の習慣
・歌やイラストを使ってわかりやすく伝える
・掲示物を使って自覚できるようにする。
・咳エチケットの必要性を伝える。
・3密を子どもたちにわかりやすい言葉で表現する。必要性を伝える。
・お集まりの時は、隣の人との間隔をあけるように伝える。(席の間にぬいぐるみを置くなどする)

◎手の消毒
・登園時
・朝のお集まり後(遊びに行く時)
・帰りの集まり前(遊んで手を洗った後)

留意事項
人との距離を取ることに関して伝える時、まだ必要性が理解できない子に対して、子どもの思いや気持ちに十分に配慮すること。

保育者
子どもと話す時、可能な限り正面を避けるが、子どもを避けたり遠ざけたりすることは絶対にしない。丁寧に説明をしながら、関係性を結んでいく。

スキンシップについて
握手や手同士を触れ合わせない。喜び合う時、ひじタッチなどにする。

物語で遊ぶ「かえるくんとさくら組の神隠し」実践記録3

実践記録2の続き

実践記録1はこちら

年長組は「千と千尋の神隠し」を元にしたストーリーで遊びました。子どもたちは事前に内容を知りません。活動は今まで保育や遊びの中で行ってきたもので構成しています。
以下、解説を交えてレポートします。

千と千尋の神隠し
クロカゲリン に気がつかれないように!

ロープの術は運動遊び。
気がつかれないようにカオナシ までたどり着くのは缶蹴りの缶を蹴るのと一緒!
子どもたちの大好きな忍者ごっこのような遊びです。
河の主が心付けにおいて行ったニガダンゴをカオナシ に食べさせて、飲み込まれた千尋を助ける任務です。

千と千尋の神隠し
千尋、救出!

千尋がカオナシ からでてきました。
「カオナシ を助けるにはバルーンエネルギーが必要」と千尋。
「みんな得意だね、頼んだよ」と先生。
「バルーンエネルギーが上手くいくように。千尋と先生とぼくは、クロカゲリンがこっちこないよう見張りに行きましよう」とかえるくん。

そして、「さ」組だけになりました。

千と千尋の神隠し
「せーの!」

バルーンを上に飛ばすには、タイミングを合わせる必要があります。声をかける先生はいません。子どもたちだけで、友達の様子を見て、息を合わせて掛け声をかけます。中に入ったら楽しいという気持ちを抑えて、「みんなといる自分」ということを感じる年長組の育ちが必要な場面です。

千と千尋の神隠し
バルーエネルギーの爆風

バルーンは大成功!
何もかも飛んでいきました。そして静かになったカオナシが近づいてきました。
「遠くの静かな場所に連れて行っておやり。3本目の木が過ぎたところの駅で降りるんだよ」と銭婆。
みんなで電車に乗りました。

千と千尋の神隠し
電車のシーン

窓の外に流れていく木を数えます。
子どもたちはあまり活動しませんが、物語をしめくくる重要なシーンと思っています。
電車から降りて、かえるくん・カオナシ と静かにさよならする「さ組」。
そして片足ケンケンをしてお家の人たちのところに向かいます。

千と千尋の神隠し
ケンケンでおうちの人のところまで

「お家の人のところで『ただいま』と言う。『おかえり』という声が返ってきたら、術が解けてお前たちも元に戻っていいるだろう」と銭婆。
この『おかえり』は事前にお願いしていませんでしたがみごとな保護者たちでした。

千と千尋の神隠し
「みんなありがとう、いくね」

お父さん、お母さんに呼ばれて自分の場所に戻る千尋。
活動だけを考えるといらない場面ですが、「心の空間」を作るならばこういうことを大切にしなければならないと思っています。あんまりこだわりすぎると人に迷惑かけてしまうのでほどほどにしないといけませんが。これは保育も一緒で、どこまでディテールを丁寧にできるかが大切と思っています。

千と千尋の神隠し
振り返る千尋

最後のこだわり。視線をどこに持っていけば、いままでの出来事を振り返っているように見えるのか、千尋役に何回かやってもらって作りました。