保育室の環境(年少組 )  夏の幼稚園新聞より

年少組担任 N.U

 夏休みの間にこれからの保育を考えた時、職員間で『物との関わり方』ということや心の動きからくる行動、言葉を増やしていく環境を意識するという話し合いをしました。

今年初めてひよこ組・たまご組の子どもたちと過ごしていく中で、今の保育室がこのままでいいのかな?と自分の中で思うところがあったのですが、正直それが何なのかがよくわかっていませんでした。しかし、『言葉』と『行動』という話を聞いた時に、自分の中での違和感はこういうことなのかもしれない思うことができました。私自身、去年今年と保育室の環境を考えている中で、製作が没頭してできる環境をメインにし、言葉や行動ということはほとんど意識していなかったなと感じます。

年中組になると、製作の幅や遊びのイメージも広がりやすくなり製作メインの環境でも試行錯誤が生まれたり何度もやってみようとする姿が見えていました。ですが年少組では、技術的にも製作系で没頭する遊びを見つけるのはなかなかに困難だなと感じました。この話し合いを機に、いろんな素材や材料だけではなく、こま遊びやカプラ、ソフトブロックなども子どもたちの前に積極的に出してみることにしました。

例えばOHPやライトテーブルでの遊び。色水も作り置いていると、OHPではペットボトルの影だけしか見えません。「なんでこれは色ついてるのに見えない?」と保育者に聞き、今度はライトテーブルに乗せました。「ここに乗せたらあっちよりも綺麗に見える!」と話した子どもたち。理由はいまひとつ分かりませんが定期的に乗せて試している姿があります。

他にもカプラ遊びでの出来事。保育者が「長く繋げよう」と声をかけると、最初は「お花ができた!」など自分の好きな物を作ったり、いろんな方向に繋げ出す子どもたち。自分のことだけに集中していましたが、だんだん長くなってくると「こっちにも繋げてよ」と声をかけたり、別のところでトンネルを作っている友達を見ると「この道がトンネル通ってもいい?」と確認したりして、どんどん自分たちで繋げていき、最終的には大きな街のような物が出来上がりました。

今の子どもたちの様子を見ていると、友達との関わりが増えていくことで、真似をしたい、やってみたいという気持ちに繋がり、遊びの幅も広がっていっているように思います。また、知りたい!という気持ちよりも「なんでかな?」という不思議さを楽しみ、繰り返し遊んでいる姿があります。2学期は子どもたちの興味や関心をもとに、ひよこ組・たまご組なりの探究できる遊びを一緒に見つけていきたいなと思います!